女川白山神社再建について

 去る2011年3月11日の東日本大震災・大津波によって女川浜に鎮座しておりました白山神社は倒壊致しました。現在、白山神社は女川町の街作りの計画により、二度目の移転先に仮宮として女川町の住民の仮設集合住宅の近くに鎮座しております。

 あの震災で亡くなられた方は827名。白山神社の責任役員3名を始め、氏子総代役員の過半数にあたる12名の方が命を落とされました。

 そのため震災から約2ヶ月後の例大祭は斉行することはできませんでしたが、6月初旬には白山神社復興委員会を立ち上げ、神社再建に向けてこれからの神社のあり方、お祭りについて等々を現在に至るまで毎月話し合いを行ってまいりました。現在はコンテナハウスの仮宮ではありますが、日本財団からお祭りには欠かせない太鼓や獅子頭など多くを寄贈して頂き、慎ましやかにでもお正月を氏子みんなで迎えることができました。

 また、20年前の阪神淡路大震災を経験された兵庫県神社庁神戸支部の神職の皆さんにも震災から1ヶ月後足らずで現地に入り、ご神体などを引き出してくださいました。それから、現在に至るまで様々な形で支援してきてくださいました。震災から3年経った平成26年3月9日には神戸支部の神職の皆さんが震災で亡くなられた御霊を慰めて三年祭(仏教でいう3回忌)を女川町総合体育館で斉行され、神社、地域を越えて各神社の総代の方々を始め多くの女川町民が式に参列してお祈り致しましたが、参列された方、皆さんが神式の慰霊祭に参列された経験が少ない為、初めて参列し、厳かで素晴らしかったと口々におっしゃっていました。そして、このように各地域の神社を越えて町一帯が参加できる祭りが素晴らしく、今後、またこのような集まりがあると良いともおっしゃって帰られました。私どもが管轄している神社は女川町内23社のうち16社で白山神社が本務社で町内の中心部でありました。

 震災前は、正月一番祈祷に始まり、どんと祭、春の例大祭、夏の港祭り等、様々な神社のお祭りに総代さん方を始め、多くの方のご協力によって斉行されてきました。氏子総代の選出もそうですが親から子、子から孫へと参拝と共に行事・役割が受け継がれております。

 神社とお寺というように日本人はそれぞれ行事ごとに使い分けしていますが、お寺は亡くなった方が成仏するように祈願する事が役目ですが、神社は現在、生きている人が心穏やかに暮らせるように祈願することが役目です。神道では祖先を祖神としてその家の守り神としてお祭りしています。神社は縦の繋がりから氏子民であるという地域の輪を形成していく上でも尊い存在であり、人々のコミュニティーを形成していく場となり、とても重要な位置づけとなっています。

 私達、人間にはいくつかの通過儀礼があります。その通過儀礼のほとんどが神社で行われています。子々孫々脈々と日本の伝統・文化が伝えられていくのが神社という存在であると常々、感じております。

 神道では過去・未来ではなく、「いま、いま」を生きる。「いま」という一瞬、一瞬を大切に、その積み重ねが未来へと繋がっているのです。

 現在は東日本大震災によって散り散りになってしまっている地域もお祭りがあると人々が集まって来ます。何十年と歳月を共にコミュニティーを形成して基盤を作った顔見知りの仲間が集まると時間をかけずとも様々な話題で話が尽きることはないのです。こうした場を作れるのも神社しかないと信じます。日本の良き伝統・文化を後世に伝えていくには神社が必要不可欠なのです。そのことを氏子民があの震災によって失われた場所・時間を通して今、改めて気付いたのだと思います。

 もう一度、永年と培ってきた地域コミュニティーを形成する、また女川町においても女川港湾を一望できる展望所と位置づけております白山神社再建につき格別のご理解ご協力をお願い申し上げます。


白山神社 宮司 鈴木   静




震災時の被害状況

津波にのまれる白山神社。社務所の2階まで津波は到達しました。 震災後の白山神社 津波にえぐられ、陥没した参道
海抜15mに鎮座する白山神社まで押し寄せた
津波(左側の白い建物は社務所2階部分)

震災後の白山神社外観 津波にえぐられ、陥没した参道
大きく亀裂の入った幣殿 損壊した神社本殿 白山神社仮社殿
大きく亀裂の入った幣殿 損壊した神社本殿 震災後、コンテナを寄贈していただき設置された白山神社仮社殿



宮城県陸前女川白山神社再建趣意書

 謹啓 皆様にはご健勝のことと存じます。
 先ず、この度の東日本大震災に際しまして、被害に遭われました方々には心よりお見舞いを申し上げます。

 当神社は海抜15mに鎮座する御祭神「菊理媛神」(くくりひめのかみ)をお祀り申し上げております。
 「くくりひめ」の「くくり」とは、「紐(ひも)でくくる」や「荷をくくる」というように物事をまとめる・結ぶという意味にも通じ、菊理媛神は古来より「縁結びの神」として、また水源である山の神・海の神であり豊漁・豊作の神として御神徳を仰がれております。

 しかし、平成23年3月11日に発生致しました東日本大震災により、当神社におきましても本殿を始め拝殿、鳥居、また参道の石段、石垣が崩壊し、本殿の土台の崩れを確認等、多大なる被害を被りました。このため新たな土地を造成し、総ての施設を建立しなければならない状況となっております。

 ここに「白山神社再建委員会」を結成することとなり、皆様のやすらぎの場として、また女川町・町民各位の末永い幸せを願う鎮座様として、一日も早い復興を目指し、再建計画を推進して参る所存でございます。
 つきましては、何卒事情ご賢察いただき、格別なるご芳志をもって御奉賛を賜りたくお願い申し上げる次第でございます。

平成23年 6月 6日

白山神社 宮司 鈴木   静
白山神社再建委員会 会長 佐藤 良一




白山神社の早期建設に関する要望書

 平成27年1月、白山神社の早期建設に関する要望、および署名をいただきました。
 署名数は、県内8市6町・県外1都4県より1,482筆にのぼり、改めて町民の皆さま、地域コミュニティにおける白山神社の大きさを実感いたしました。
 今後とも白山神社の早期再建に向け、神社宮司・再建委員会一同一丸となり、より一層力を尽くしてまいります。


要望書原文


白山神社
宮司  鈴木  静 殿

白山神社の早期建設に関する要望書


 平成23年3月11日に発生した東日本大震災により女川町にとって未曾有の被害をもたらしました。
 海抜15メートルに鎮座していた白山神社においても本殿をはじめ拝殿、鳥居、参道の石段及び石垣が津波及び地震により崩壊し、取り壊せざるを得なくなりました。
 震災前の白山神社は、女川町の全世帯の5分の1に当たる800世帯の住民が氏子民であり、お正月には、春祈祷による獅子舞、5月には、湾岸例大祭による神輿渡御、7月には、みなと祭りで行われる海上獅子舞に参加、11月には、地元保育所の園児達が七五三参りというように女川住民はもとより、管内の希望と憩いの場としての重要な役割を果たしてきました。
 平成27年10月には、白山神社の用地も女川町から引き渡されると聞いておりますので、「我々の心の復興」を実現するためにも一日も早い白山神社の再建が必要不可欠であります。
 つきましては、我々氏子民をはじめ女川町民ほかみんなで 白山神社再建に協力いたしますので、白山神社宮司である鈴木静殿におかれましては一日も早い白山神社の建立に努力していただけるよう要望するものであります。

白山神社の再建を考える有志一同


署名数

県外
東京都 16 岐阜県 1
埼玉県 3 高知県 1
三重県 1
22
県内
女川町 1005 涌谷町 5
石巻市 364 美里町 3
東松島市 34 塩竈市 2
大崎市 16 多賀城市 2
仙台市 10 南三陸町 2
登米市 9 名取市 1
大郷町 6 松島町 1
1460

  総数:1482



宗教法人白山神社内再建委員会

平成23年3月11日に発生した東日本大震災により、当神社におきましても本殿を始め多大なる被害を被りました。
一日も早い復興を目指し、宮司・氏子・実業団を中心として平成23年12月、白山神社再建委員会を設立し、神社再建に向けて活動を行っています。

   白山神社建設事業計画書     白山神社の建設事業計画書についてはこちらをご覧ください



宗教法人白山神社内再建委員会組織表

役  職 氏   名
 財務委員会
委員長 佐 竹    忠
副委員長 平 塚 正 信
委 員 阿 部 勝 栄
委 員 木 村 利 彦
委 員 鈴 木 康太郎
委 員 木 村 匡 志

 建設委員会
委員長 木 村 昭 道
副委員長 平 塚 文 通
委 員 阿 部 秀 夫
委 員 平 塚 由 彦
委 員 阿 部    誠
委 員 平 塚 裕 悦
委 員 阿 部 善 明
委 員 清 水 章 宏
役  職 氏   名
 再建委員会
顧 問 須 田 善 明
顧 問 渡 部 松 雄
相談役 木 村 征 郎
相談役 酒 井 孝 正
会 長 佐 藤 良 一
副会長 丹 野 利 文
副会長 高 橋 義 弘
会 計 佐 竹    忠
監 事 平 塚    仁
監 事 鈴 木 正 祐

総務委員会
委員長 佐 藤 良 一
副委員長 高 橋 義 弘
委 員 中 郡 秀 吾
委 員 木 村 公 也
委 員 柴 田    務
委 員 木 村 善 行

宗教法人白山神社 責任役員 
宮 司 鈴 木   静
禰 宜 水 越 栄 子



宗教法人白山神社内再建委員会会則

平成23年3月11日に発生した東日本大震災により、当白山神社におきましても本殿を始め多大なる被害を被りました。
一日も早い復興を目指し、宮司・氏子・実業団を中心として平成23年12月、白山神社再建委員会を設立し、神社再建に向けて活動を行っています。

平成23年 12月 28日

(名 称)
第1条 本会は、白山神社再建委員会(以下「再建委員会」という。)と称す。

(事務所)
第2条 本会事務所は、会長宅に置く。

(目 的)
第3条 本会は、白山神社の再建を目的とする。

(再建委員会の組織)
第4条 本会は、白山神社総代経験者、女川実業団経験者、現女川実業団及び氏子をもって選任し、次の
   構成をもって編成する。なお新たに選任される総代も本委員会に属する。
  (1) 顧  問  2名    
  (2) 相談役  2名    
  (3) 会  長  1名    
  (4) 副会長  2名
  (5) 会  計  1名
  (6) 監  事  2名
  (7) 総務委員会(長、副各1名)(委員、若干名)
  (8) 財務委員会(長、副各1名)(委員、若干名)
  (9) 建設委員会(長、副各1名)(委員、若干名)

  2 会長は本会を代表する。

  3 本会の事務局は、総務委員会がこれを兼務する。

(常任委員会の組織)
第5条 本会は、次の構成をもって編成する。なお新たに選任される総代も属する。
  (1) 会  長  
  (2) 副会長
  (3) 総務委員長、総務副委員長
  (4) 財務委員長、財務副委員長
  (5) 建設委員長、建設副委員長

(総会の議長)
第6条 総会の議長には、会長が就任する。会長事故あるときは、副会長が就任する。

(委員の任期)
第7条 本会は、社殿の完成引渡し完了迄とする。

(再建委員会及び常任委員会)
第8条 再建委員会は、年2回を原則とし、また必要に応じ会長がこれを招集する。
  2 再建委員会は、委員の過半数の出席により成立し、出席委員の過半数により議決する
  3 再建委員会議事録は、保管するものとする。
  4 常任委員会は、必要応じ開催する

(会計年度)
第9条 本会の会計は、毎年1月1日より同年12月31日までとする。

(その他の規定)
第10条 関係団体と必要に応じ協議する。

(広 報)
第11条 氏子の方へ広報を適宜行う。

第12条 会則に定める以外の必要事項は再建委員会において定め、氏子に報告する。
第13条 本会は、神社の完成、引渡しを受けて解散する。
第14条 この会則は、平成23年12月18日から施行する。

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